グィニツェッリ(読み)ぐいにつぇっり(英語表記)Guido Guinizelli

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グィニツェッリ」の意味・わかりやすい解説

グィニツェッリ
Guinizelli, Guido

[生]1230/1240. ボローニャ
[没]1276. モンセリチェ
イタリア詩人。「清新体」派の祖とされている。ダンテは『神曲煉獄編第 26歌で「甘美にして優雅なる愛の歌をだれよりも巧みに作った,われとわが朋輩の父」とグィニツェッリを称賛している。代表作『高貴なる心に常に愛は宿る』 Al cor gentil ripara sempre amoreは「清新体」派の鑑とされた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「グィニツェッリ」の意味・わかりやすい解説

グイニツェッリ
ぐいにつぇっり
Guido Guinizelli
(1230ころ―1276)

イタリアの詩人。ダンテも属した清新体派の創始者といわれる。ボローニャに生まれ、裁判官を務めていたが、ギベリン党員であったため、1274年の政変で追放され、モンセーリチェに逃れ、若くして同地に没した。ダンテの『神曲』煉獄(れんごく)編26歌に書き込まれているように、「優しい心につねに愛は宿る」と歌ったグイニツェッリの詩法は「愛(アモーレ)」の概念を新しい局面へと展開させた。

河島英昭

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