日本大百科全書(ニッポニカ) 「グリフィー」の意味・わかりやすい解説
グリフィー
ぐりふぃー
Ken Griffey Jr.
(1969― )
アメリカのプロ野球選手(左投左打)。本名George Kenneth Griffey Jr.。大リーグ(メジャー・リーグ)のシアトル・マリナーズ、シンシナティ・レッズで外野手としてプレー。強打に加え、1990年から10年連続ゴールドグラブ賞受賞、11年連続オールスターに選出されるなど、走攻守の三拍子そろった名選手として人気と実力を誇る「1990年代最高の選手」といえる。
11月21日、ペンシルベニア州ドノラで生まれる。父は強打の外野手として活躍したケン・グリフィー・シニアKen Griffey Sr.(1950― )である。モーラー高から1987年、ドラフト1巡目(全体1番目)指名を受けてマリナーズに入団、89年に中堅手として大リーグにデビューしたが、父シニアがまだ現役だったため、史上初の父子二代現役メジャー・リーガーとなった。さらに1990年には父シニアがレッズからマリナーズへ移籍し父子で同一チームに在籍、2番・父と3番・息子の2者連続ホームランという快挙を達成した。中距離打者であったが、1993年に大リーグ・タイ記録となる8試合連続本塁打をマーク、また同年にホームラン45本を打ち、本格的に長距離打者へと変貌(へんぼう)した。翌94年に初の本塁打王となり、97年から3年連続して同タイトルを獲得した。とくに1997年は打点147で二冠王となり、最優秀選手(MVP)にも選ばれた。2000年にレッズへ移籍、その年はホームラン40本を打ったが、01年からは故障に悩まされ、成績が年々下降していた。しかし、2005年は終盤に膝(ひざ)を痛めて欠場したものの、ホームラン35本を放ち、カムバック賞を受賞した。本格的な復活を期待された2006年だったが、またも故障に悩まされ、109試合の出場にとどまり、ホームランも27本に減少した。
[出村義和]
2007年以降
2007年には144試合に出場、146安打、打率2割7分7厘、30本塁打を記録。
2007年までの通算成績は、出場試合2378、安打2558、打率2割9分、本塁打593、打点1701。獲得したおもなタイトルは、本塁打王4回、打点王1回、MVP1回、ゴールドグラブ10回。
[編集部]