グルントヘルシャフト(読み)ぐるんとへるしゃふと

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グルントヘルシャフト」の意味・わかりやすい解説

グルントヘルシャフト
Grundherrschaft

(1) 広義には荘園,すなわち封建的土地所有形態のことで,イギリスのマナーとほぼ同義である。しかし,マナーが封建領主の所領の一単位を意味するのに対して,グルントヘルシャフト後年になってつくられた学術用語で,中世の封建的土地所有および領主的支配関係を基礎とした一つの社会制度の意味をもつ。 (2) 狭義に解する場合はグーツヘルシャフトに対比して,12~14世紀のドイツにおける土地支配を基盤とした領主対農民の関係をさす。グルントヘルシャフトは本来,領主による上級所有権に基づいて土地保有農民に対する行政・裁判権を含んでいたが,中世後期以降,農民経営の自立化に伴い,次第に農民への人身支配は弱まり,単なる貢租徴収機構へと変質していった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「グルントヘルシャフト」の意味・わかりやすい解説

グルントヘルシャフト
ぐるんとへるしゃふと

荘園

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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