グレート・イースタン(その他表記)Great Eastern

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グレート・イースタン」の意味・わかりやすい解説

グレート・イースタン
Great Eastern

1858年,イギリスの技術家 I.ブルーネルによって建造された巨大な客船で,当時の水準をはるかに抜く画期的な船であった。1万 8914総t,排水量2万 7400t,長さ 211m,幅 25.1m,喫水 9.1mの巨体には,各等合せて 4000人の乗客を乗せた。推進法はプロペラ外車とを併用する珍しい方式で,速力は 15ノット。また6本の帆柱に帆を装備して風力の利用もはかっている。しかしあまりにも大きすぎて使いにくいうえに,経済的にも成り立たず,やがて海底電線敷設船に転用され,89年にはスクラップとなった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android