普及版 字通 の解説

15画
(異体字)
13画
[字訓] おどろきみる・うれえる
[説文解字]

[金文]

[字形] 会意
目+袁(えん)。金文の字形は
に作り、目と衣と、衣中に環形の玉を加えた形。〔説文〕四上に「目
き
るなり」とし、字を袁声とするが、声義ともに字形にあわない。金文の字形は、死者の衣襟に環形の玉を加え、上に目を加えて、
生復活を願う魂振りの儀礼を示すもので、還魂の
(還)の初文。その玉を
(環)という。袁も同じく衣襟に環形の玉を加える形であるが、上に遠行の意を示す止(あし)を加えるもので、
(遠)の初文。送葬のことを示す字である。
は
・袁とまた異なる字であるが、還魂の儀礼に関する字であろう。〔詩、唐風、
杜〕「獨行
たり」の「
」は〔釈文〕に「
」に作り、また「
」の字をも用いる。[訓義]
1. おどろきみる、目をみひらく、みつめる。
2. うれえる。
3.

は
と通じ、ひとり、孤独、たよるべきものがない。[声系]
〔説文〕に
声として
・
・圜・
・
・
・
など十八字を収めるが、声符はみな
に作り、声も
声である。〔説文〕が字を
に作るのは、疑問とすべきところがある。[語系]
の原音は
・
hoanによって考えるとその音であるらしく、回hu
i、
(運)hiu
nと声義に通ずるところがあって還魂・回生の意を含むと考えられる。驚きみる意は
pianと、また孤独の意は
hiuengとの音の通仮とみるべきであろう。[熟語]

▶出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

