孤独(読み)コドク

デジタル大辞泉 「孤独」の意味・読み・例文・類語

こ‐どく【孤独】

[名・形動]
仲間身寄りがなく、ひとりぼっちであること。思うことを語ったり、心を通い合わせたりする人が一人もなく寂しいこと。また、そのさま。「孤独生活」「天涯孤独
みなしごと、年老いて子のない独り者
「窮民―の飢ゑをたすくるにも非ず」〈太平記・三三〉
[派生]こどくさ[名]
[類語]ひとりぼっちひとり単独単身一つ紅一点孤立人っ子一人一人天下孤高物寂しいさびしいさみしいうら寂しいこころ寂しいわびしい人恋しい孤愁人懐かしい物恋しい小寂しい哀感寂寥せきりょう寂寞せきばく寂寞じゃくまく索漠落莫らくばく蕭然しょうぜん蕭蕭しょうしょう蕭条しょうじょう蕭殺しょうさつ寥寥りょうりょう徒然つれづれ徒然とぜんすがれるうらぶれる寂れるしみじみたそがれ萎靡いび愁いさむざむセンチメンタル落日廃れるうら悲しいしんみりむせぶ哀愁悲愁憂愁物悲しい衰勢物哀れ落ちぶれる物思わしい切ない衰退衰残哀切諦観春愁幽愁秋風索漠愁思秋思愁然衰亡盛者必衰やるせない

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「孤独」の意味・読み・例文・類語

こ‐どく【孤独】

  1. 〘 名詞 〙
  2. みなしごと、年とって子どものないひとりもの。また、身寄りのない者。ひとりぼっち。ひとりびと。
    1. [初出の実例]「又賜畿内百姓年八十以上及孤独不自存者衣服食物」(出典続日本紀‐和銅四年(711)一一月壬辰)
    2. 「法流相続の門弟一人も無く孤独(コドク)衰窮の身と成り」(出典:太平記(14C後)一二)
    3. [その他の文献]〔礼記‐楽記〕
  3. ( 形動 ) 精神的なよりどころとなる人、心の通じあう人などがなく、さびしいこと。また、そのようなさま。
    1. [初出の実例]「可惜(あたら)お前の妙技も世に知られないで、孤独(コドク)飄零」(出典:恋慕ながし(1898)〈小栗風葉〉八)
    2. 「『貴様、か?』と、妙に孤独な感じで、その人は呟いた」(出典:帰郷(1948)〈大仏次郎〉無名氏)

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普及版 字通 「孤独」の読み・字形・画数・意味

【孤独】こどく

みなしごと、子のない老人。〔礼記、礼運〕大の行はるるや、天下と爲す。~故に人、獨り其の親を親とせず、獨り其の子を子とせず、~矜寡(くわんくわ)獨廢疾のをして、皆らしむ。

字通「孤」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の孤独の言及

【ゴンゴラ】より

…しばしば首都の文人・宮廷人と接触,エスピノサ編《名詩人選》(1605)にソネットなど十数編を採用されて名声を得たが,宮廷入りには至らず,失望してコルドバに隠棲した(1609)。この時期初めて詩作に専念し,神話を題材とした描写詩《ポリフェモとガラテアの物語》(1613),《孤独》(1613‐14)などの長編詩に独自の境地を開いた。現存する作品は戯曲2編を除きすべて詩である。…

※「孤独」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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