けけし(読み)ケケシ

デジタル大辞泉 「けけし」の意味・読み・例文・類語

けけ・し

[形シク]よそよそしい。とりすました態度である。
「あたり近くだによせず、いと―・しうもてなしたれば」〈少女

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「けけし」の意味・読み・例文・類語

けけ

  1. 〘 形容詞シク活用 〙
  2. きっぱりとけじめをつけている。改まった態度である。とりすましている。よそよそしい。
    1. [初出の実例]「もの隔てぬ親におはすれど、いと、けけしうさし放ちておぼいたれば、おはしますあたりに、たやすくも、参り馴れ侍らず」(出典:源氏物語(1001‐14頃)乙女)
  3. さかしらな態度をとるさま。ことごとしく区別をつけなければいられないさま。〔運歩色葉(1548)〕
    1. [初出の実例]「その比は少似たる事もけけしく嫌ひのぞきて、一句の惣体をしらず」(出典:俳諧・去来抄(1702‐04)同門評)
  4. てきぱきとしたさまである。〔俚言集覧(1797頃)〕

けけし

  1. 〘 名詞 〙 鳥「よしきり(葦切)」の異名
    1. [初出の実例]「よしはらすずめ〈略〉播州にて、けけしと云」(出典:物類称呼(1775)二)

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