こうもり穴洞穴(読み)こうもりあなどうけつ

日本歴史地名大系 「こうもり穴洞穴」の解説

こうもり穴洞穴
こうもりあなどうけつ

[現在地名]勝浦市守谷 茂浦

太平洋に面した守谷湾洞穴遺跡群で最大規模の海食洞穴。洞穴の規模は奥行約四〇メートル、幅は狭まる部分もあるがほぼ四メートル、洞内の高さは二−四メートルである。当遺跡が注目されるのは、弥生時代末から古墳時代初頭の多量の卜骨が出土し、またアワビなどの貝を敷いた遺構や焼土跡を確認したことである。その状況により、居住形態は定住というよりは一時的あるいは季節的な居住であったと思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報