コノハガエル(読み)このはがえる

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コノハガエル」の意味・わかりやすい解説

コノハガエル
このはがえる / 木葉蛙
[学] Megophrys monticola

両生綱無尾目スキアシガエル科のカエル。大形種で、体長12センチメートルに達する。タイ、ミャンマー(ビルマ)、マレーシア、インドネシア、フィリピンに広く分布し、いくつかの亜種に分類される。背面茶褐色、腹面は黄白色と暗褐色のまだら模様をしている。背側部に細く明瞭(めいりょう)な皮膚の隆条が前後に走る。上眼瞼(がんけん)が三角形の角(つの)状に突出するほか、吻端(ふんたん)も多少とも突出する。流水付近にある林の中の地面で生活するが、体形色彩が落ち葉とよく似ているため、みつけにくい。この科の種は中国、東南アジアに多い。

倉本 満]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コノハガエル」の意味・わかりやすい解説

コノハガエル
Megophrys nasuta; Asian horned frog

カエル目スキアシガエル科。体長 10cm内外。褐色の地に黒っぽい斑紋のある比較的大型のカエルで,吻端と眼の上に三角形の大きい突起がある。背面からは枯れ葉のように見えるので,この名がある。東南アジアの森林すみ,おもに夜間に活動する。幼生はじょうご形の口をもち,水面に浮いているものを吸い集めて食べる。

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