最新 地学事典 「コルディレラ造山運動」の解説
コルディレラぞうざんうんどう
コルディレラ造山運動
Cordilleran orogeny
北米大陸西縁の海岸山脈からロッキー山脈を含み,クラトンの西縁に至るまでの山地が,ジュラ紀から新生代中期にかけて受けた造山運動。その地帯がコルディレラ造山帯。研究の初期にはジュラ紀のネバダ造山と白亜紀末のララミー造山が区別されていた。北米コルディレラでは,堆積と火成活動は先カンブリア時代に始まるが,ネバダ造山とララミー造山の間やララミー造山の後にも引き続いて多くの変動が脈動的に起こっていることが明らかになり,さらに,これらの一連の変動はKula-Farallonプレートの沈込みによると考えられ,古生代の変動と区別されて,これら一連の変動を一括してコルディレラ造山運動と呼ぶようになった。古くはA.C.Lawsonが用いたが,今日の意味に初めて用いたのはR.H.Dott(1965)である。コルディレラ造山における花崗岩の活動は,ジュラ紀前期(180~150Ma),ジュラ紀後期(135~125Ma)および白亜紀中期(90~80Ma)の3期に起こっている。後期コルディレラ造山(従来の用語法ではララミー変動およびその後に引き続く変動で,白亜紀中期から新生代中期に繰り返した)で変形した地層は,クラトン周辺の沈降部に15,000mのオーダーで堆積した。この変動帯の幅はカナダで300km,コロラドではコロラド高原を挟んで広くなるが,アリゾナで再び合体してメキシコへのびる。コルディレラ造山の脈動的運動は,よくわかっている東ユタ州のWasatch山地では,優地向斜地帯の変動に続いて,1)白亜紀前期の上昇と褶曲,2)白亜紀後期中ごろの2回の衝上と1回の褶曲,3)白亜紀末の衝上,4)暁新世の褶曲,5)始新世初めの褶曲および漸新世のウォーピングとして知られている。
執筆者:端山 好和
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

