コロラド高原(読み)コロラドこうげん(英語表記)Colorado Plateau

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コロラド高原」の意味・わかりやすい解説

コロラド高原
コロラドこうげん
Colorado Plateau

アメリカ合衆国アリゾナ州コロラド州ユタ州ニューメキシコ州の一部に広がる面積 33万7000km2に及ぶ高原。標高 600~4000m。下層先カンブリア時代変成岩中層古生代砂岩,頁岩礫岩石灰岩,上層は中生代および古第三紀火山岩からなる。この地層を刻んでコロラド川が流れ,最高 1800mの深い谷を形成。その代表的なものが,1979年に世界遺産の自然遺産に登録されたグランドキャニオン。高原上はほとんど不毛で,わずかにヒツジ放牧と小規模な農業が行なわれる。アメリカで最も人口密度が低い。アリゾナ州,ユタ州,ニューメキシコ州にはインディアン(→北アメリカインディアン)の指定居留地がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「コロラド高原」の意味・わかりやすい解説

コロラド高原
ころらどこうげん
Colorado Plateau

アメリカ合衆国西部のロッキー山脈とワサッチ山脈との間に広がる大高原。コロラド、ニュー・メキシコ、ユタ、アリゾナの4州にまたがる。面積約39万平方キロメートル。標高は1000~3000メートルで、山地盆地が入り組んでいる。全域がコロラド川流域に属し、各所峡谷をつくっている。乾燥地域に属し、ステップと砂漠の景観を示す。大放牧が行われる以外に産業らしいものはとくになく、ナバホ人とホピ人のインディアン特別居住区がある。景勝地は数多く、グランド・キャニオンをはじめ、ブライスキャニオンザイオン、モニュメント・バリー、岩窟(がんくつ)住居で知られるメサバード、ミテオ・クレーター(大隕石孔)、化石林などがある。地質は先カンブリア時代から新生代第四紀までの岩石からなり、複雑な地殻変動の歴史が各地でみられる。

[鶴見英策]


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