コンラート1世(その他表記)Konrad Ⅰ

改訂新版 世界大百科事典 「コンラート1世」の意味・わかりやすい解説

コンラート[1世]
Konrad Ⅰ
生没年:?-918

初代のドイツ国王在位911-918年。もとフランケン大公。911年東フランクのカロリング王統が断絶したのち,諸部族からドイツ国王に選ばれた。対外的にはマジャール人ノルマン人スラブ人侵入に悩まされ,国内的にはザクセン大公ハインリヒはじめ諸部族大公の独立化を抑えきれず,国内聖職者の支持により,かろうじて国家的統一を維持した。子に男子なく,死に際しかつての対立者ザクセン大公ハインリヒ(1世)を後継国王に指名した。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コンラート1世」の意味・わかりやすい解説

コンラート1世
コンラートいっせい
Konrad I

[生]?
[没]918.12.23.
ドイツ王 (在位 911~918) 。カロリング朝最後のドイツ王ルートウィヒ4世 (幼童王)の死後,911年 11月,マインツ大司教ハットーの推挙を受けて,フランケン公コンラートが王に選ばれ1世と称した。マジャール人,ノルマン人,スラブ人など外敵侵攻と,内は各部族公の自立傾向に悩まされたが,王はこれらに対し無力で,彼の王位を承認しないザクセン公やロートリンゲン公と争って敗れるなど,王権は衰微した。その死に際して,かつての対抗者ザクセン公ハインリヒ (1世) を次代の国王に指名した。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「コンラート1世」の解説

コンラート1世(コンラートいっせい)
Konrad Ⅰ.

?~918(在位911~918)

ドイツ国王。フランケン公で,911年ルートヴィヒ4世(幼童王)が没しカロリング朝が断絶したため,国王に選立された。侵攻してくる外敵と,各部族勢力の自立傾向とに苦しめられた非力の王だった。

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