( 1 )「弘治二年本節用集」「永祿二年本節用集」「堯空本節用集」「和漢通用集」などの、いわゆる印度本類節用集には「吹挙」「吹嘘」「推挙」の三表記が併挙されている。「吹嘘」は中古によく使用され、中世になると「吹挙」が普通となる。「推挙」は中世後期以降増え、近世では「吹挙」と併用された。「推挙」に定着したのは明治後半のようである。
( 2 )「吹嘘」は、本来は、息を吹きかける意であったが、中国では、推薦する意もあった。両義とも日本に伝来し、意味の混乱を避けるためか、次第に「吹挙」が使用されるようになった。→すいきょ(吹嘘)
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…推挙,吹噓とも書き,一般に官職への推薦の意。とくに中世には,そのほか取次ぎ,紹介,訴訟への口入(くにゆう)など,人脈や知遇にもとづくさまざまな上申行為を意味する語として重要である。…
※「推挙」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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