ササック族(読み)ササックぞく(その他表記)Sasak

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ササック族」の意味・わかりやすい解説

ササック族
ササックぞく
Sasak

インドネシア南部,ロンボク島に住む民族。同島の人口のほとんどを占め,推定約 200万人といわれる。 17世紀頃から隣接するバリ島のカランガスム土侯国の影響を受け,19世紀末にいたるまで同国の支配下にあった。その後インドネシア独立までは,オランダの統治下に入った。ササック語はオーストロネシア語族に属し,特にジャワ語とバリ語とに密接に関連している。水田耕作を営み,コーヒー,ヤシ果樹サトウキビを栽培し,スイギュウウシ,ウマ,ニワトリを飼う。女性は織物,ござをつくり,男性はかご,罠,家屋をつくり,祭具などの彫刻もする。伝統的な村落は親村を中心にいくつかの子村と孫村からなる。窓のない,1部屋の四角形の家屋に住み,社会は3階層に分かれ,ことばづかい,礼儀作法でも区別される。出自父系に傾いた双系で,特に上層の貴族は父系的傾向が強い。父系的な親族集団もみられる。新規居住婚が行なわれるが,土地と家屋は男系が相続し,宝石,家具類は女系に相続される。イスラム教徒であるが,農耕儀礼,命名,研歯などを行なう村もあり,祖先崇拝も残存している。一般的にバリ島文化の影響が強い。

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