フランスの作家デュアメルの連作小説。『深夜の告白』(1920)、『ふたりの男』(1924)、『サラバンの日記』(1927)、『リヨネー・クラブ』(1929)、『あるがままに』(1932)の5巻によって構成されている。主人公サラバンは、パリに住む一介の勤め人で、対談中の社長の耳たぶを引っ張るという無償の行為によって、自らの自由を確認しようとする。彼はつねに求道者としての道を歩むが、聖徒としての修行に挫折(ざせつ)すると、今度は社会主義者たちのクラブに入る。しかし彼の会った社会主義者たちは功利的、観念的な人たちで、結局クラブはスパイの密告によって壊滅する。妻に書置きを残して家出した彼は、アフリカのチュニスでレコード代理店を営みながら、更生生活を試みる。サラバンが雇った土地の青年は殺人を犯し、サラバンは青年を救おうとして身を挺(てい)して、覚悟の凶弾を受ける。瀕死(ひんし)のままパリに送られた彼は、清らかな目で死んでいく。
[土居寛之]
『木村太郎訳『サラヴァンの生涯と冒険』全4巻(1942~50・白水社)』
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