サンクト-ペテルブルグ歴史地区と関連建造物群(読み)サンクトペテルブルグれきしちくとかんれんけんぞうぶつぐん

世界遺産詳解 の解説

サンクトペテルブルグれきしちくとかんれんけんぞうぶつぐん【サンクト-ペテルブルグ歴史地区と関連建造物群】

1990年に登録された世界遺産(文化遺産)。フィンランド湾の最奥部に位置するサンクト・ペテルブルグは、モスクワに次ぐロシア第2の都市で、レニングラード州州都である。旧ソ連時代はレニングラードと呼ばれたが、ソ連崩壊後の1991年に旧名のサンクト・ペテルブルグに戻った。この都市は、スウェーデンとの北方戦争に勝利し、バルト海のフィンランド湾沿岸を奪取したピョートル大帝(ロマノフ朝の初代皇帝)が、1703年に西欧の文化を取り入れて建設し、以後約200年間、帝政ロシアの首都が置かれていた町である。歴史地区にはピョートル大帝以来、歴代のロシア皇帝が建設した歴史的な建造物が数多く残っている。エルミタージュ美術館は、小エルミタージュ、旧エルミタージュ、新エルミタージュ、エルミタージュ劇場、冬宮からなるが、本館の薄緑と白の石材を用いたロココ様式の冬宮は、かつてのロマノフ王朝の宮殿である。エカテリーナ宮殿は、ピョートル大帝が后で後の第2代ロシア皇帝エカテリーナ1世のために、18世紀初めに建設したもの。アレクサンドル・ネフスキー大修道院は1710年に、ピョートル大帝の命により建設された修道院である。このほか、イサーク聖堂やスモーリヌイ修道院などがある。◇英名はHistoric Centre of Saint Petersburg and Related Groups of Monuments

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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