ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サンチェス・コエリョ」の意味・わかりやすい解説
サンチェス・コエリョ
Sánchez Coello, Alonso
[没]1588.8.8. マドリード
スペインの画家。幼年時をポルトガルで過し,フランドルに出てブリュッセルで A.モールに学ぶ。 1557年スペインに定住。 71年,師の跡を継ぎスペイン王フェリペ2世の宮廷画家となる。王家および貴族の肖像画家として活躍。荘重で威厳に満ちた作風は,師の影響が強く感じられる。 V.ティツィアーノにも影響を受けている。宗教的主題による作品も制作したが,それらの多くはローマのマニエリスム様式の模倣であり,形式的である。代表作品『クララ・エウゲニアとカタリーナ・ミカエラ』を描いた1対の肖像画 (1571,バッキンガム宮殿) ,エスコリアルのために制作した『聖カテリーナ』 (78,プラド美術館) ,『王女イザベル・クララ』 (79,同) 。
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