しっとと(読み)シットト

デジタル大辞泉 「しっとと」の意味・読み・例文・類語

しっと‐と

[副]《「しとと」の音変化》
物を押さえつけたり、たたきつけたりするさま。ぴしっと。
「すっぱと切っては、―打ち付け」〈虎明狂・鱸庖丁
物と物とが密着しているさま。ぴったりと。しっかりと。
「要もと―してと云ふも此の要」〈虎寛狂・末広がり
男女間の情のこまやかなさま。しっぽりと。
「―逢ふ瀬の波枕」〈浄・油地獄

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精選版 日本国語大辞典 「しっとと」の意味・読み・例文・類語

しっと‐と

  1. 〘 副詞 〙
  2. すき間のないさま、しっかり固着したさまを表わす語。ぴったり。ぴしっ。
    1. [初出の実例]「あをう草のしげった径(みち)楊花のこまかな白い花がまじってしっととさいたぞ」(出典:玉塵抄(1563)一八)
    2. 「いたひきよせてすっはときって、しっととうちつけ」(出典:虎明本狂言・鱸庖丁(室町末‐近世初))
  3. むつまじいさま、情のこまやかなさまを表わす語。しっぽり。しんみり。
    1. [初出の実例]「両方互に知り合て、心得てしっととなるぞ」(出典:史記抄(1477)一一)

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