シマスズキ(読み)しますずき(その他表記)striped bass

翻訳|striped bass

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シマスズキ」の意味・わかりやすい解説

シマスズキ
しますずき / 縞鱸
striped bass
[学] Morone saxatilis

硬骨魚綱スズキ目スズキ科に属する魚。本来は、北米大陸のセント・ローレンス川からフロリダ半島北部、フロリダ半島西部からルイジアナ州までのメキシコ湾に分布する。北米太平洋岸のさまざまな場所に移植されている。

 体は、若魚ではやや細長いが、成魚になると太くなる。口は頭の前端に開き、下顎(かがく)は上顎より少し突出する。両顎(あご)にたくさんの小さい歯がある。鰓蓋骨(さいがいこつ)に2本の平たい棘(とげ)がある。前鰓蓋骨の縁辺は弱い鋸歯(きょし)状。背びれの棘(きょく)状部と軟条部は深いくぼみで分かれる。臀(しり)びれに強い3棘がある。尾びれの後縁はくぼむ。体の背面は淡緑色、青色または黒色で、側面は銀白色、腹面は白い。岸近くにすむものほど緑が強く、沖にすむものは一層青色である。7~8本の黒い縞模様が体の背側面の鱗(りん)列に沿って水平に走り、真ん中の模様がもっとも長い。背びれ、臀びれおよび尾びれは暗色。おもに沿岸にすんでいるが、まれに沖でも捕れることがある。川を上り、淡水にすむ群もある。体長1.8メートル、体重約62キログラムの記録があるが、23キログラムを超えるものはまれ。食料、ゲームフィシュとして重要であるが、資源量はかなり減少している。定置網、釣りなどで漁獲される。日本にも食品として輸入され、スズキと同じように刺身フライなどにされる。2006年(平成18)に、日本では特定外来生物に指定されている。

[尼岡邦夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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