しゃぎる(読み)シャギル

デジタル大辞泉 「しゃぎる」の意味・読み・例文・類語

しゃぎ・る

[動ラ四]
歌舞伎で、しゃぎり3を奏する。
大声でわめく。どなる。
「力みかへって顔まっかいに―・ってゐるてい」〈浮・芝居気質・一〉
打ち止めにする。終わりにする。
「早く行って―・らせよう」〈伎・島鵆月白浪

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精選版 日本国語大辞典 「しゃぎる」の意味・読み・例文・類語

しゃ‐ぎ・る

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
  2. 芝居などで、笛・太鼓大太鼓などではやす。鳴物(なりもの)ではやす。
    1. [初出の実例]「人寄せの内、楽屋にて鐘太鼓を交へ拍子をとる、これを舎来留(シャギル)〈やどりきたりとめるといふ心なり〉といひしが」(出典:南水漫遊続編(1827頃か)一)
  3. 大声でわめく。癇癪(かんしゃく)をおこして、どなる。
    1. [初出の実例]「とめて思ひをさせんとや、イヤ成ませぬとしゃぎらるる」(出典:浄瑠璃・頼朝伊豆日記(1693頃)三)
  4. ( 幕切れ、打出しに、しゃぎりをするところからいう。他動詞的に用いて ) うちどめにする。終わりにする。
    1. [初出の実例]「長口上は御退屈、ここ等でしゃぎって源四郎どん、はねを附けてしまひなせえな」(出典:歌舞伎・好色芝紀島物語(1869)二幕)

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