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大太鼓 おおだいこ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

大太鼓
おおだいこ

ビヤ樽形の木製のの両端に厚い皮を鋲止めにした大型の太鼓。胴はヒノキ,カシなどを用い,皮はウマの皮を用いる。胴の長さが皮面の直径より少し大きいが,特に一定の規格はない。 (1) 下座 (げざ) で用いるものは直径約 90cm,長さ約 105cmほどの大きさで,細桴 (ほそばち) ,太桴,竹桴を使い分けて,雨音,水音風音波音雪音などを写実的に効果として奏するほか,演技に伴った様式的な打ち方がされている。 (2) 神社の祭礼にはやや小さいものが,祭太鼓や曳太鼓として用いられており,太く短い2本の桴で奏される。 (3) 民俗芸能では,特にアクロバット的に桴を扱って複雑なリズムを打つ「曲打 (きょくうち) 」が行われることが多く,非常な特色となっている。

大太鼓
だだいこ

日本楽器の一種。日本の雅楽舞楽で用いられる超大型の膜鳴楽器。「火焔太鼓」ともいう。短胴型紐締め式太鼓としては世界最大で,大きな鉄製の輪に張った皮面の直径は 190cmにも及ぶ。円筒型の胴の両側から,2つの皮面を当て,皮面の円周部にあけた 16個の穴に長い締め緒を通して強く締める。この太鼓は高さ約 360cm,幅約 290cmの大きな火焔型の板の中央にあけられた丸い穴の中に吊される。舞台の向かって左側に置かれる左方太鼓と右側に置かれる右方太鼓とがあり,左方では左右に2匹の竜が飾られ,皮面に三つ巴が描かれ,右方では2羽の鳳凰が飾られ,皮面は二つ巴が描かれる。演奏には長さ約 40cmの2本の桴 (ばち) を用い,太鼓の台に足をかけた奏者によって打奏される。なお,管弦の演奏の場合は,この代りに直径 60cm,鋲打太鼓に火炎形の装飾をつけた中型の楽太鼓を中央に1つだけ置いて用いる。また,道楽には,前後2人の担ぎ手に運ばせて,歩きながら打つ直径約 1mの荷太鼓 (にないだいこ,にだいこ) を用いる。

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デジタル大辞泉の解説

おお‐だいこ〔おほ‐〕【大太鼓】

舞楽で、伴奏に用いる大型の太鼓。大太鼓(だだいこ)。
歌舞伎や祭礼などで、囃子(はやし)に用いる大型の太鼓。台に据えてばちで側面の皮を打ち鳴らす。
バスドラム

だ‐だいこ【大太鼓】

雅楽の舞楽に用いる大型の太鼓。鼓面の直径は約2メートル、周囲に火焔(かえん)の装飾があり、2本の桴(ばち)で打つ。左方・右方用で、模様・色彩が異なる。火焔太鼓。

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百科事典マイペディアの解説

大太鼓【おおだいこ】

(1)洋楽では木または金属製の円筒の両端に皮を張った大きい太鼓。普通は台の上に立て,片手に桴(ばち)を持ってたたく。深い響きをもち,合奏のリズムの基礎をきめる重要な楽器。
→関連項目太鼓ドラム(楽器)

大太鼓【だだいこ】

舞楽に使われる超大型の太鼓。締太鼓の一種で,直径1.5〜2.5m。釣枠の周囲に火焔の彫刻があるので火焔太鼓ともいう。舞台左右の高欄つきの胴台に載せて演奏する。向かって左の左方用と右の右方用とでは装飾が異なる。
→関連項目大太鼓締太鼓太鼓

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音楽用語ダスの解説

大太鼓

ビヤ樽形鋲打ち太鼓ともいう。歌舞伎囃子、宗教音楽、民俗音楽に幅広く使われている。大きさは、たとえば歌舞伎囃子用では鼓面の直径が90cmくらい。両手にバチを持って打つ。歌舞伎囃子ではバチを使い分けることで、波、風、雨、雪、雷などの効果音を奏したりもする。

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大辞林 第三版の解説

おおだいこ【大太鼓】

日本の大形の太鼓。ビヤ樽状にふくらんだ木製の胴の両面に皮を鋲で打ち付けたもの。二本の桴ばちで打つ。郷土芸能・歌舞伎囃子などに用い、また合図・信号にも用いる。
バス-ドラム・ゴング-ドラムなど、洋楽で用いる大形のドラム類の俗称。

だだいこ【大太鼓】

舞楽で用いる大形の太鼓。鼓皮の直径約2メートルの締め太鼓。周囲に火炎の模様の装飾をつけ、頂に左方のものは日輪、右方のものは月輪をつける。二本の桴ばちで立って打つ。火焰太鼓。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

大太鼓
だだいこ

雅楽の左右の舞楽に用いる大型の締(しめ)太鼓。鼓胴の周縁に燃え盛る炎を表す巨大な尖塔(せんとう)型の装飾が施されることから、火焔(かえん)太鼓ともいう。鼓面の大きさはさまざまで直径2メートル前後。一枚皮の周囲に穴をあけ、調緒(しらべお)を通して両面から強く締める。左方用、右方用があり、火焔の中央から突き出た約240センチメートルの柄の先に、左方では金色の「日形(にちぎょう)」、右方では銀色の「月形(げつぎょう)」とよばれる数十本の棒の突き出た円板がつく。火焔の中には、連なる雲を背景に左方では昇竜、右方では鳳凰(ほうおう)が浮彫りされ、鼓面には左方では三巴(みつどもえ)、右方では二巴(ふたつどもえ)の模様が黒漆で描かれている。それぞれ、高欄を四方に巡らせた高さ1メートルほどの胴台にのせられ、奏者は太鼓の裏側に立ち、2本の桴(ばち)で打奏する。奏法は管絃(かんげん)の楽太鼓と同じ。数は少なく、奈良・春日(かすが)大社、大阪・四天王寺のものは重要文化財に指定されている。[橋本曜子]

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世界大百科事典内の大太鼓の言及

【太鼓】より

…ただし,〈太鼓〉という言葉が指す楽器は,それを用いる種目ごとに,その特定のもののみを狭義にいう場合もあり,たとえば能においては猿楽太鼓(さるがくだいこ)ともいわれる締太鼓(しめだいこ)のことを,単に〈太鼓〉という。また,洋楽器のドラム類の訳語として〈太鼓〉の語を用い,バス・ドラム,ゴング・ドラムなどを〈大太鼓(おおだいこ)〉,サイド・ドラム,スネア・ドラム類を〈小太鼓(こだいこ)〉と称することもある。特殊な用例としては,幇間(ほうかん∥たいこもち)の別称として用いられたりするが,その語源は,定めがたい。…

【右舞】より

…また,舞台への登場は,むかって右手からが作法である。舞楽舞台の左右には〈大太鼓(だだいこ)〉を配するが,右方は二ッ巴で月輪をいただき,台座に緑色布をめぐらす。前述のように,右舞に属する曲は原則的には高麗楽を伴奏とするが,唐楽を伴奏とする右方の舞が若干ある。…

【雅楽】より

…神道系祭式芸能(大和歌を除く)では和琴(わごん)が用いられる。〈打ちもの〉には鼓類,鉦鼓類,太鼓類の3種があり,鼓類に羯鼓(かつこ)(唐楽の新楽で用いる),壱鼓(唐楽の古楽などで用いる),三ノ鼓(高麗楽),鉦鼓類に釣鉦鼓(管絃),大鉦鼓(舞楽),太鼓類に楽太鼓(がくだいこ)(管絃),大太鼓(だだいこ)(舞楽)の別がある。大太鼓はまた特に壮麗な火焰飾をもつことから,火焰太鼓ともよばれる。…

【太鼓】より

…ただし,〈太鼓〉という言葉が指す楽器は,それを用いる種目ごとに,その特定のもののみを狭義にいう場合もあり,たとえば能においては猿楽太鼓(さるがくだいこ)ともいわれる締太鼓(しめだいこ)のことを,単に〈太鼓〉という。また,洋楽器のドラム類の訳語として〈太鼓〉の語を用い,バス・ドラム,ゴング・ドラムなどを〈大太鼓(おおだいこ)〉,サイド・ドラム,スネア・ドラム類を〈小太鼓(こだいこ)〉と称することもある。特殊な用例としては,幇間(ほうかん∥たいこもち)の別称として用いられたりするが,その語源は,定めがたい。…

※「大太鼓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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