シューシュニク(読み)しゅーしゅにく(その他表記)Kurt von Schuschnigg

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シューシュニク」の意味・わかりやすい解説

シューシュニク
しゅーしゅにく
Kurt von Schuschnigg
(1897―1977)

オーストリア政治家。1927年キリスト教社会党下院議員、1932年法相。1934年ドルフース首相暗殺の後を継いで首相に任命された。在任中は身分制国家理念とするオーストリア・ファシズムを強化した。1938年ヒトラーにドイツとの合邦を強要されたが抵抗し、ミクラス大統領から辞任を迫られた。ドイツ軍進駐後逮捕され、強制収容所に7年間拘禁された。第二次世界大戦後アメリカに移住、セントルイス大学教授に迎えられた。1967年以降帰国し、故郷チロールで余生を送った。

[藤村瞬一]

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「シューシュニク」の解説

シューシュニク
Kurt von Schuschnigg

1897~1977

オーストリアの政治家。弁護士出身,1927年以来国会議員,32年法相,33年ドルフース内閣で法相兼文相,ドルフース暗殺(34年7月)後は首相として,オーストリア・ナチ党社会民主党を弾圧し,身分制的独裁のもとでの独立維持を図るが,ナチス・ドイツの圧迫に抗し切れず,38年3月辞職,ドイツ‐オーストリア合邦を招いた。以後ナチスの強制収容所に拘禁され,第二次世界大戦後は一時アメリカに渡り,セントルイス大学教授を務めた。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

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