シーニン特別市(読み)シーニン(その他表記)Xining

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シーニン特別市」の意味・わかりやすい解説

シーニン(西寧)〔特別市〕
シーニン
Xining

中国西北地方,チンハイ (青海) 省の省都。チベット語ではシリン zi ling。四つの市区とタートン (大通) ホイ (回) 族ツー (土) 族自治県からなる。チベット (西蔵) 高原の北東縁,ホワン (黄) 河の流れる肥沃盆地にあり,市街地は支流ホワン (湟) 水に臨む。ホワントー (黄土) 高原とチベット高原を結ぶ出入口にあたり,漢代から軍事,商業の要衝として重視された。 1928年省の設立と同時に省都となる。交通上の重要性は変わらず,カンスー (甘粛) 省のランチョウ (蘭州) 特別市からランチン (蘭青) 鉄道が延び,チンツァン (青蔵) 鉄道がチベット自治区のラサ (拉薩) 特別市とを結ぶ。チンツァン道路の起点でもあり,空港もある。塩や農産物,畜産物の集散と加工が盛ん。特に弾力に富み強靭なシーニン毛による毛織物は有名で,乳製品も重要である。発電所や鉄鋼,機械,陶磁器,建築材料,医薬品などの工場も立地している。南西に接するホワンチョン (湟中) 県にあるクンブム寺 (塔爾寺) はラマ教黄帽派の始祖ツォンカパの生まれた地に建てられている。人口 108万 7155,うち市区人口 69万 7784 (1990) 。

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