ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジェフリズ」の意味・わかりやすい解説
ジェフリズ
Jeffreys (of Wem), George Jeffreys, 1st Baron
[没]1689.4.18. ロンドン
イギリスの裁判官。1671年ロンドン市法務官,1677年ヨーク公(のちのジェームズ2世)の顧問弁護士,1678年ロンドン市裁判官。教皇派陰謀事件の裁判にあたり,王権を擁護して陰謀参加者を厳しく処罰。1683年王座裁判所判事になり,ライ・ハウス事件の裁判を担当,直接には関係のなかったウィリアム・ラッセル卿やアルジャーノン・シドニーをも処刑した。功により男爵を授けられ,枢密顧問官に登用された。1685年ジェームズ2世治世初期,モンマス公の反乱鎮圧後に反徒たちの裁判にあたり,容赦ない過酷な処罰を科して「血の巡回裁判」と恐れられた。王の側近として,高等宗務官裁判所復活などの弾圧策を進言。名誉革命の際,水夫に変装して国外脱出をはかったが捕えられ,ロンドン塔の獄中で病死。
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