ジェームズ2世(読み)ジェームズにせい(英語表記)James II

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジェームズ2世」の意味・わかりやすい解説

ジェームズ2世
ジェームズにせい
James II

[生]1633.10.15. ロンドン
[没]1701.9.17. サンジェルマン
イギリス,スチュアート朝イングランドおよびスコットランド王 (在位 1685~88) 。スコットランド王としてはジェームズ7世。チャールズ1世ヘンリエッタ・マリア次男でチャールズ2世の弟。即位まではヨーク公。清教徒革命中,一時幽閉されたが,1648年オランダからフランスに亡命し,60年王政復古により海軍長官となった。同年ハイド家のアンと結婚。 68年頃旧教に改宗し,73年旧教徒のメアリーと再婚したことによってその宗教的立場が問題になり,王位継承排除法案議会に提出されたが,成立しなかったため,85年2月即位。旧教復活を目的に信仰自由宣言を強制し,常備軍維持をはかり,七主教裁判事件を強行するなど専制的になったため,88年名誉革命が起り,フランスに亡命した。翌年フランスの援軍を得てアイルランドに上陸し再起をはかったが,90年7月ボイン川の戦いで敗北し,フランスに戻って病死した。

ジェームズ2世[スコットランド王]
ジェームズにせい[スコットランドおう]
James II

[生]1430.10.16. エディンバラ
[没]1460.8.3. ロクスバラ
スコットランド王 (在位 1437~60) 。父王ジェームズ1世が暗殺されたため幼年で即位。初め内乱で苦しんだが,1449年親政を開始,52年反乱をたくらんだダグラス伯を殺して大貴族勢力を押え,王権を高めた。フランスのシャルル7世と同盟してイングランドを攻めたが,ロクスバラ城攻撃に際し,大砲が暴発して死んだ。

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