日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジャガランディ」の意味・わかりやすい解説
ジャガランディ
じゃがらんでぃ
jaguarundi
[学] Herpailurus yagouaroundi
哺乳(ほにゅう)綱食肉目ネコ科の動物。アメリカ合衆国南西部から中央アメリカを経てアルゼンチン北部までの森林や平原などに生息する。体長74センチメートル、尾長53センチメートル、体重9キログラムほどである。外形はネコ類よりもイタチ類に似る。体は暗灰褐色と赤褐色の2色相があり、斑紋(はんもん)はない。単独で生活し、朝と夕方に水辺でネズミ、鳥、カエル、魚などを捕食する。カワウソネコの別名があるように泳ぎはうまいが、木にはあまり登らず、登っても高所へは行かないといわれる。繁殖期は熱帯地方では不定であるが、北部のものは冬と夏の終わりごろの年2回、1産2~4子を産む。妊娠期間は63~70日。子の体には斑紋がある。寿命は飼育下で10年以上である。
[今泉忠明]