家庭医学館 「ジョガー足」の解説
じょがーあしそくていきんまくえん【ジョガー足(足底筋膜炎) Jogger's Foot】
足底筋膜(足底のアーチに縦に走る厚い繊維の組織)に炎症のおこる損傷で、炎症が続くと、足底筋膜がかかとの骨に付着している部分にある踵骨棘(しょうこつきょく)という組織が肥大してきます。
ジョギング愛好者や陸上の長距離ランナーに多い損傷です。扁平足(へんぺいそく)、X脚(エックスきゃく)、ハイアーチの人ほどおこりやすいものです。
[症状]
足の裏のアーチの部分やかかとのすぐ前の部分が痛み、押すと痛みが強くなります。
朝起きたときに痛みが強く、日中は軽くなりますが、足の裏に体重をかける運動をすると痛みが増強します。
痛みが強くなると、かかとをつけて歩けなくなり、足の前の部分で歩くようになります。
骨棘が肥大してくると、痛む部分にしこり(結節(けっせつ))を触れます。
[治療]
原因となった運動を中止し、水泳やサイクリングなどの足の裏に負担のかからない運動をします。痛みに対しては、抗炎症薬や鎮痛薬を内服するほか、2~3日は、アイシングやアイスマッサージを行ないます。
松葉杖(まつばづえ)を突いたり、靴の中にヒールウェッジを入れ、足に負担をかけないようにすると、痛みが和らぎます。
治りにくいので、根気よく治療することがたいせつです。