現代外国人名録2016 「ジョルジョナポリターノ」の解説
ジョルジョ ナポリターノ
Giorgio Napolitano
- 職業・肩書
- 政治家 イタリア終身上院議員 元イタリア大統領
- 国籍
- イタリア
- 生年月日
- 1925年6月29日
- 出生地
- ナポリ
- 別名
- 筆名=ピニャテッリ,トマッソ
- 学歴
- ナポリ大学法学部卒
- 経歴
- 1942年ムッソリーニ政権下で反ファシズム地下組織に加入し、英語力を買われて上陸した連合国軍の通訳を務める。’45年イタリア共産党に入党。在籍したナポリ大学では学生運動を組織化し、’53年イタリア下院議員に当選。西側で最大勢力といわれる同党がソ連とは異なる社会主義を追求する中で、党の外交政策を欧州志向に変えさせた他、冷戦後の’91年同党が共産主義と決別して社会民主主義へと政策転換を果たし、党名を左翼民主党に変更した際には、その最初の提唱者として推進役を担った。’92〜94年下院議長。’96年5月中道左派のプローディ政権では旧共産党出身者として初入閣、治安を担当する内相に就任。’89〜92年、’99年〜2004年欧州議会議員。2005年イタリア初の旧共産党出身者の終身上院議員、2006年5月同じく初のイタリア大統領となった。2013年4月再任。控えめかつ温厚な人柄で調整能力にすぐれ、中道右派陣営からの信望も厚かった。2015年2月退任。若い頃は演劇・文学青年で、舞台で喜劇を演じていた他、詩人としてトマッソ・ピニャテッリの筆名を持つ。イタリア最後の国王であるウンベルト2世によく似た容姿と、舞台俳優時代に身につけた優雅な物腰から“赤いプリンス”“ウンベルト王”と呼ばれる。
出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報