日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジロデ」の意味・わかりやすい解説
ジロデ
じろで
Anne-Louis Girodet de Roucy Trioson
(1767―1824)
フランスの画家。通称ジロデ・トリオゾン。モンタルジに生まれ、パリに没。早くからパリで修業、1785年ダビッドのアトリエに入り、その才能を認められる。89年ローマ賞を得てイタリアに遊学。ここでレオナルド・ダ・ビンチ、コレッジョの作品の影響を受け、92年のサロンに『エンディミオンの眠り』を発表し、ロマン主義的傾向を示す。95年帰国するが、構図や形態感では古典派的、主調や情調ではロマン派的傾向を示し、古典主義からロマン派への転換期の画家となる。シャトーブリアンの小説の挿絵ともいうべき『アタラの埋葬』(1808・ルーブル美術館)などがその代表作。
[中山公男]
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