スイセンハナアブ(その他表記)Lampetia equestris

改訂新版 世界大百科事典 「スイセンハナアブ」の意味・わかりやすい解説

スイセンハナアブ
Lampetia equestris

双翅目ハナアブ科の昆虫幼虫スイセングラジオラスアイリスチューリップヒアシンスユリなどの球根を食害するのでこのように呼ばれる。南ヨーロッパに生息し,日本には生息しないが,ときに輸入された球根に混じって発見される。日本では,大正時代末期に,輸入球根から見つかっている。成虫は,体長13~14mm。体は黒色または茶褐色の毛で覆われるが個体変異が多い。ヨーロッパでの成虫の出現期間は5~8月である。日本の例では,1957年5月に横浜植物防疫所で,輸入したスイセンの球根から発見された幼虫が,同年10月に羽化したことが記録されている。
ハナアブ
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スイセンハナアブ」の意味・わかりやすい解説

スイセンハナアブ
Lampetia equestris; narcissus bulb fly

双翅目ハナアブ科。体長 13~14mm。体は黒色で,灰褐色ないし黒色の長毛を密生するが,毛色に変化が多い。翅は透明。後肢腿節は肥大する。幼虫はスイセン,グラジオラス,ユリなどの球根を食害する。ヨーロッパに産する。 (→ハエ , ハナアブ )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む