スポーツ振興基金(読み)すぽーつしんこうききん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「スポーツ振興基金」の意味・わかりやすい解説

スポーツ振興基金
すぽーつしんこうききん

スポーツのいっそうの振興を図るため、国際的な競技水準の向上を期して選手指導者がスポーツ活動に打ち込めるように、またスポーツの裾野(すその)を広げる諸活動に対しその活動費を国として助成するために創設された基金。1990年度補正予算から250億円を出資し、民間からの寄付金約44億円と合わせた約294億円を原資に、日本体育・学校健康センターが運営にあたった。2008年8月現在、独立行政法人日本スポーツ振興センターが運営にあたり、各競技団体などに補助している。

[深川長郎]

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知恵蔵 「スポーツ振興基金」の解説

スポーツ振興基金

スポーツの振興・普及を図るために、政府が1990年度補正予算から250億円を出資し、それに民間からの相当額の寄付を合わせて、日本体育・学校健康センター(現・日本スポーツ振興センター)に設立した基金。しかし91年度には15億円程度あった基金運用益も、近年不況のために大きく目減りし、2001年度は91年度の約半分の8億6000万円になった。さらにその後も減り続け、06年度には4億9000万円にまで落ち込んだ。日本のスポーツ政策を見据えた方針に基づく公正な配分と、競技団体や選手・指導者による助成金の使われ方のチェックは課題であり、事業視察や会計監査による厳正なチェックが必要とされる。

(原田宗彦 早稲田大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スポーツ振興基金」の意味・わかりやすい解説

スポーツ振興基金
スポーツしんこうききん

世界に通用するハイレベルのスポーツ選手を育成・強化するための基金。 1991年1月発足。政府出資の 250億円と民間からの寄付金とを合わせ,その運用益を財源とし各競技団体に配分する。当初,管理運営は文部省所轄の特殊法人日本体育・学校健康センターがあたっていたが,特殊法人の整理合理化計画により 2003年独立行政法人日本スポーツ振興センターに移行,事業を引き継いだ。 2002年度からスポーツ振興くじの収益金の一部を受けられるようになった。

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