ズボリキン(英語表記)Zworykin, Vladimir Kosma

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ズボリキン」の意味・わかりやすい解説

ズボリキン
Zworykin, Vladimir Kosma

[生]1889.7.30. モウロム
[没]1982.7.29. ニュージャージー,プリンストン
ロシア生れのアメリカの電子工学者。ペテルブルグ工科大学で電気工学を学び (1912) ,パリのコレージュ・ド・フランスで,P.ランジュバンの教えを受けた。第1次世界大戦中はロシア軍の無線通信隊に所属。 1919年アメリカに渡り,ピッツバーグウェスチングハウス・エレクトリックの研究員となり,24年アメリカ市民権を取る。 29年アメリカ放送会社 RCAの電子開発部門の責任者となる。彼は陰極線管を利用して,電子線で短時間に1枚の絵を走査することを考え,それに基づいてテレビジョン送像用のアイコノスコープ,受像管キネスコープを発明 (特許申請はそれぞれ 23,24年) ,電子式テレビジョン時代の出発点を築いた。さらにカラーテレビの開発 (28年特許) ,光電池,電子顕微鏡,二次電子増倍管の研究と改良など,電子工学の発展に重要な貢献をなした。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android