日本大百科全書(ニッポニカ) 「ズーン・ヌーン」の意味・わかりやすい解説 ズーン・ヌーンずーんぬーんDhū al-Nūn al-Mirī(796ころ―861ころ) エジプトの初期イスラムの神秘家(スーフィー)。エジプトでヌビア人を父として生まれる。各地を旅行しヘレニズム思想にも触れ、医学、錬金術、魔術なども学び、さらには象形文字(ヒエログリフ)まで読んだと伝えられる。彼に帰せられる詩的イメージに富んだことばが後世の神秘家の著作にしばしば引用されている。神の真知、神の愛を説き、神との合一に至る神秘道を体系的に唱えた最初の神秘家とされる。神秘説の大胆な表現で当局からの嫌疑を受けたこともある。[鎌田 繁 2018年4月18日][参照項目] | スーフィズム 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例