日本大百科全書(ニッポニカ) 「スーフィー」の意味・わかりやすい解説
スーフィー
すーふぃー
Abū-al-Husain ‘Abd al-Rahmān ibn ‘Umar al-Rāzī al-Sūfī
(903―986)
イスラム教徒最大の天文学者の一人。テヘランの近くに生まれる。ブワイフ朝の支配者アブド・ウッ・ダウラAbud al-Dawla(936―983)の友人であり、教師であった。恒星の観測に業績を残し、自らの天文観測に基づいた目録『図解恒星書』Kitāb al-kawākib al-thābita al-musawwarは彼の主著で、アラビア独自の星名が多数収録されたイスラム天文学を代表する著作の一つである。この著はヨーロッパにも伝えられ、今日の星名にも影響を与えている。
[平田 寛]