普及版 字通 の解説
14画
(異体字)
18画
[字訓] たがやす・かりる・かす
[説文解字]
[甲骨文]
[金文]
[字形] 形声
声符は昔(せき)。〔説文〕四下に「、千畝(せんぽ)なり」とあり、田の意とする。また「古は民をふこと、借るが如し。故に之れをと謂ふ」とするが、卜文の字形は、耒(すき)に足をかけて踏み耕す形で、象形の字。金文に昔声を加える。昔は、乾いた薄い肉片で、踏した土の状がそれに近い。声の字にみなその義を含む。田は神饌とするための天子親耕の礼に発するもので、卜辞に「王は其れせんか」、また金文の〔令鼎〕に、「王、大いに(き)の田に農す」とみえ、親耕の礼のあったことが知られる。〔詩、周頌、載(さいさん)〕、また〔詩、周頌、(いき)〕に歌うところもその礼で、この二は歌である。本来神事的なもので、共同耕作の形態をとるものであったが、西周晩期の宣王のとき廃して行われず、〔国語、周語上〕にこれを諫めて、その古礼が詳しく記述されている。
[訓義]
1. たがやす、帝をたがやす、親耕の田。
2. かりる、かす。
3. と通じ、とりたて。また、しきもの。
[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 の字なり 〔字鏡集〕 カル
[声系]
〔説文〕に声として・(籍)の二字を収める。は帝千畝、は祭で神饌にしくもの。は簿書。昔はで薄い肉片。みな薄く平らかなものの意を含む。
[語系]
・・dzyakは同声。田はのち田としるし、の字はあまり用いられることがない。
[熟語]
田▶・友▶
[下接語]
帝
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報