セパタクロー(読み)せぱたくろー(英語表記)sepaktakraw

日本大百科全書(ニッポニカ) 「セパタクロー」の意味・わかりやすい解説

セパタクロー
せぱたくろー
sepaktakraw

9世紀ごろから東南アジアの各地で行われていた球技ルーツで、セパはマレー語で「蹴(け)る」を、タクローはタイ語で「ボール」を意味している。手を使わないバレーボールともいわれ、ネットを挟んで3人1組のチーム(レグ)がボールを打ち合う。肩から手の指までは使えないが、ほかはどこでも使える。コートバドミントンと同じ13.4メートル×6.1メートルで、センターに張るネットの高さは男子は155センチメートル、女子は145センチメートルとなっている。ボールは従来は籐(とう)で編んだものが使用されていたが、1999年の北京(ペキン)アジア競技大会から公認球はプラスチック製となった。ボールの直径は男子用14センチメートル、女子用14.5センチメートル、重量は男子用170~180グラム、女子用は150~160グラムとなっている。得点は1セット15点で2セット先取したレグが勝ちとなる。もし、各レグが1セットずつとった場合はタイブレーク・セットが行われ、6点を先取したレグが勝者となる。世界選手権大会などの主要大会では、レグ種目とチーム種目(3レグが出場して勝敗を争う団体戦)が行われる。1965年に第3回東南アジア半島競技大会の競技種目として採用されたのを機会にアジア・セパタクロー連盟が設立され、統一ルールがつくられた。日本では1989年(平成1)に日本セパタクロー協会が設立されている。

[平野信昭]

ルール変更

2008年4月現在、ボールの円周は、男子用が41~43センチメートル、女子用が42~44センチメートル、重量は男子用が170~180グラム、女子用が150~160グラムと規定されている。得点は1セット21点のラリーポイント制で2セットを先取したレグが勝ちとなる。タイブレークセットは15点を先取したレグが勝者となる。

 競技種目は、チーム、レグ、ダブルサークルフープの5種目がある。ダブルは2人1組でレグ種目を行う競技、サークルは5人1組で輪になって定められた順番リフティングを続け、10分間の回数を競う競技、フープは5人1組で輪になり5メートル上に吊るした籠(かご)に足、肩、頭を使って10分間にボールを入れた数を競う競技である。

[編集部]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セパタクロー」の意味・わかりやすい解説

セパ・タクロー
sepak takraw

9世紀頃にマレーシアで発祥したといわれる球技。バドミントンと同じ広さのコートで,サッカーのように手を使わずに,バレーボールとほぼ同様のルールで行なう。縦 13.4m,横 6.1mのコートを高さ 1.55mのネットで二分し,籐(とう)で編んだ直径 15cmのボールを使用する。試合は 1チーム 3人ずつの 2チームで争われ,3回以内のパス・トスなどで相手コートにボールを返す。一流選手たちの試合では,バイシクル・キックによるアタックや,足を使ったブロックなど曲芸的な技術も見られる。マレーシアを中心に東南アジアで広く普及している。1990年に中国の北京で開催された第11回アジア競技大会で初めて正式種目に採用された。

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