ゼノドトス(読み)ぜのどとす(英語表記)Zenodotos

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゼノドトス」の意味・わかりやすい解説

ゼノドトス
ぜのどとす
Zenodotos
(前325ころ―前260ころ)

古代ギリシアの文献学者、文法家。小アジアのエフェソス出身。文学者フィレタスの弟子で、プトレマイオス2世の時代にアレクサンドリアの図書館の初代館長となり、ホメロスヘシオドスアナクレオンピンダロスなどの詩人テキスト校訂をした。その態度はかなり主観的ではあるが、とくにホメロスの『語典』をつくり、諸写本を比較研究して、初めて学問的に校訂した功績は大きい。

[引地正俊]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゼノドトス」の意味・わかりやすい解説

ゼノドトス
Zenodotos

[生]前325頃
[没]?
ギリシアの文献学者。アレクサンドリア図書館の初代館長。諸地に伝わるホメロス本を集めて校合し,ホメロス定本設定の基礎を築いた。

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