ゼーバハ(英語表記)Kurt von Seebach

改訂新版 世界大百科事典 「ゼーバハ」の意味・わかりやすい解説

ゼーバハ
Kurt von Seebach
生没年:1859-91

ドイツから来日した内務省監獄顧問。日本の監獄改良のため,ドイツ外遊中の内務卿山県有朋の依頼により,クローネK.Krohneの推薦を受けて,モアビート監獄上級司獄官であったゼーバハは1889年11月来日し,獄制改良の顧問となった。翌年設立された国立監獄官練習所の教師としても活躍し,矯正手段としての作業という観点に立つ〈監獄作業論〉を提唱したことで知られている。また,《独逸監獄法講義》を出版したほか,小河滋次郎をはじめとして,日本に強い影響を残した。東北,北海道の監獄巡視後,病をえて,32歳の若さで,横浜にて客死した。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゼーバハ」の意味・わかりやすい解説

ゼーバハ
Seebach, Kurt von

[生]1859.9.19.
[没]1891.9.22.
御雇外国人プロシアの非職陸軍少尉兼上等司獄官で内務省雇として 1889年来日し,翌 90年1月,日本最初の監獄官練習所が開設されるや,その主任教授として,監獄官の訓育にあたった。他方各地の監獄を巡視し,監獄改良を献策した。

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