監獄(読み)かんごく

百科事典マイペディア「監獄」の解説

監獄【かんごく】

監獄法(1908年)のもとで,自由刑(懲役・禁錮・拘留)に処せられた者,刑事被告人被疑者,死刑の言渡しを受けた者を拘禁する施設を指した用語。2005年制定の〈受刑者処遇法〉により,監獄法は抜本的に改正され,監獄という呼称も廃されて,〈刑事施設〉と改められた。旧法のもとでの監獄は,懲役監禁錮監拘留場と,刑事被告人・死刑確定者等を拘禁する拘置監の4種に区分される。また,行政官署としての監獄は,刑務所少年刑務所拘置所に分かれる。→代用監獄
→関連項目収監

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日本大百科全書(ニッポニカ)「監獄」の解説

監獄
かんごく

自由刑の受刑者、刑事被告人・被疑者、死刑の言渡しを受けた者などを拘禁するための営造物をさす古い用語。1908年(明治41)に制定され2007年(平成19)に廃止された監獄法の下で用いられていた。監獄法にかわって施行された刑事収容施設法により、長い間使われてきた「監獄」という名称は法令上廃止され、現在では「刑事施設」という名称が用いられている。

[石川正興]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「監獄」の解説

監獄
かんごく
prison

自由刑の受刑者,刑事被告人および被疑者,死刑判決の言い渡しを受けた者を強制的に収容する拘禁施設をいう。法務大臣の管理下におかれている。現行監獄法では懲役監,禁錮監,拘留場,拘置監に区分されているが (1条) ,一般には法務省設置法 13条の3に基づき地名を冠した刑務所,拘置所という名称で呼称されている。近年は,開放処遇などの新しい処遇方法が広まってきており,監獄のイメージにも変化が生じつつある。

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精選版 日本国語大辞典「監獄」の解説

かん‐ごく【監獄】

〘名〙 刑の言い渡しを受けた者及び拘留された被疑者、被告人を拘禁する施設。刑務所、少年刑務所及び拘置所の総称。監獄所。
※西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉八「監獄の長に、この黒人を〈略〉渡すべからずと戒嘱し」

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世界大百科事典 第2版「監獄」の解説

かんごく【監獄】

刑事に関する身柄拘禁を行う施設の総称として,明治初期以来,用いられてきた語。現在では,1908年公布の監獄法以下の諸法令が,その管理運営や被拘禁者の処遇などを定める。自由刑の執行を行う懲役監・禁錮監・拘留場と,死刑囚や刑事被告人・被疑者などを拘禁する拘置監とがある。警察の留置場は,これらの監獄に代用されるが,この代用監獄には人権保障上批判も多い。監獄法のほか,刑法や刑事訴訟法も〈監獄〉の語を用いているが,大正期の行刑刷新以来,〈~監〉は〈~場〉に,施設の名称としては刑務所や拘置所などに変えられた。

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世界大百科事典内の監獄の言及

【行刑】より

…独立後,重労働を伴う拘禁刑が死刑にかえられることとなり,73年開設のウォルナット街ジェイルは,89年から重罪囚の拘禁を始め,翌年の重罪者用居房の増設もあって,懲治監penitentiaryとして知られるようになった。他の諸州でも自由刑が死刑に代わったが,収容者の増加により従来の地方監獄jailでは不十分となり,18世紀から19世紀にかけて州立刑務所prisonの建設が相次いだ。ペンシルベニアでも1818年のものにつづいて28年に西懲治監,翌年に東懲治監が開設され,その独房方式はペンシルベニア制(ないしフィラデルフィア制)として他州の注目をひいた。…

【刑務所】より

…被疑者,被告人や受刑者を収容する刑事施設の総称として,大正期から,監獄に換えて用いられている語。1947年の法務省設置法では,刑事施設として,刑務所,少年刑務所,拘置所の3種が規定されており,そこでいう刑務所は主として受刑者を収容して自由刑の執行を行う施設(行刑施設)とされる。…

【パノプティコン】より

…18世紀後半にイギリスの思想家J.ベンサムによって唱えられた集中型の監獄(刑務所)の形式。一望監視施設(装置)とも訳す。…

【牢屋】より

…近代以降の牢屋すなわち監獄(刑務所)とは,懲役刑,禁錮刑を宣告された犯罪者が身体を拘束される場所を意味するが,その目的や機能には(1)犯罪者の自由を剝奪するという社会的制裁,(2)有益な労働を行わせて犯罪者の社会復帰に備えさせるという矯正の役割,(3)社会秩序を保つため社会の危険人物を隔離する役割,などがある。しかし,牢屋は人間の歴史とともに存在しており,その機能および社会的存在理由は,時代や諸地域の社会の進展とともに大きく変化し,当初から以上のようなものではなかった。…

※「監獄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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