訓育(読み)クンイク

デジタル大辞泉 「訓育」の意味・読み・例文・類語

くん‐いく【訓育】

[名](スル)
教え育てること。「児童訓育する」
豊かな感情意思をはぐくみ、性格や生活習慣をより望ましいものに育てる教育作用。
[類語](1助言教示訓示アドバイスコンサルティングカウンセリング指導導き教え手引き指南教授教育教導補導ほどう善導誘掖ゆうえき鞭撻べんたつ手ほどき教習コーチ伝授する講義する講ずる仕込むたたき込む育てる導く仕付ける教鞭を執る薫育教化教学文教育英教えるガイダンス手を取る示教指教徳育知育体育矯正薫陶入れ知恵洗脳感化徳化醇化啓発啓蒙/(2愛育育児子育て保育養育守り育てる

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精選版 日本国語大辞典 「訓育」の意味・読み・例文・類語

くん‐いく【訓育】

  1. 〘 名詞 〙 社会生活に必要な心がけや知識を教えて、児童、生徒を育てること。特に、陶冶、教授に対し、人間の意思や感情を鍛練して、性格の形成を目ざす教育作用。広義道徳教育
    1. [初出の実例]「学校を設けて児童を訓育するは」(出典:万国新話(1868)〈柳河春三編〉一)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「訓育」の意味・わかりやすい解説

訓育
くんいく
discipline 英語
Zucht ドイツ語
Erziehung ドイツ語

感情・意志行為などに働きかけながら人格の形成を目ざす教育作用の一側面。性格形成、道徳教育と同義に用いられることもある。教授が知識や技能の形成を目的とするのに対して、訓育は、ひとりひとりの子供と全人格的に交わり、その子供の個性的特性に直接働きかけながら、訴え、訓戒警告などを通して、道徳的な確信行為能力態度を身につけさせることを目的とする。そのためには、教師の人格的特性が決定的な役割を果たす。

森川 直]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「訓育」の意味・わかりやすい解説

訓育
くんいく
discipline

知識の習得をおもな目的とする「教授」に対し,意志,感情などを涵養して望ましい人格を形成することをおもな目的とする教育作用。知育に対する徳育に該当し,また「しつけ」の意味に用いられることもある。

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