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飽和 ホウワ

デジタル大辞泉の解説

ほう‐わ〔ハウ‐〕【飽和】

[名](スル)
含みもつことのできる最大限度に達して、それ以上余地のないこと。「飽和状態の交通事情」
「光に―した僕の眼にはそこは真暗に見えた」〈有島・宣言〉
ある条件のもとで、ある量が増加していき、それ以上増加しなくなる最大限に達した状態。
やっていることに飽きがくること。疲労とは区別される。心的飽和

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岩石学辞典の解説

飽和

岩石でいう飽和とは,SiO2による岩石の塩基の飽和度の目安で,岩石や鉱物でSiO2に飽和すると遊離珪酸が生じる.さらにAl2O3による塩基の飽和も小分類となる.アビチが火成岩の飽和度を記述したが[Abich : 1841],レヴィンソン-レッシングが火成岩の分類の用語として最初に使用した[Loewinson-Lessing : 1890].シャンドはこの分類法を拡張して火成岩を過飽和(oversaturated),飽和(saturated),非飽和(undersaturated)の岩石と区分した[Shand : 1913, 1917].この表現は岩石について用いるのが普通であるが,それぞれの鉱物に対して使用する場合もある.火成岩でのSiO2の飽和と構成鉱物の関係は,過飽和の火成岩では石英その他のSiO2鉱物を含む.飽和の火成岩では石英,橄欖(かんらん)石あるいは准長石を含まず,長石,輝石その他の鉱物からなる.不飽和の火成岩では橄欖石または准長石などを含んでいる.なお反応が完全に行われれば橄欖石と石英は決して同時に岩石中に産出することはない.同様に石英と准長石も普通は決して共存しない.

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大辞林 第三版の解説

ほうわ【飽和】

( 名 ) スル
最大限度まで満たすこと。また、最大限度まで満たされていること。 「大都市の人口は-状態に達している」
ある条件下で、一定量に達すると外部から増大させる要因が働いても、それ以上には増えない状態。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

飽和
ほうわ
saturation

一定量の水に砂糖を入れてかき回すと砂糖溶液ができるが、砂糖をしだいに増していくと、ある一定量以上の砂糖はもはや溶けずに残るようになる。このとき溶液は飽和に達したといわれる。鉄やニッケルのような磁性体に磁場(磁界)をかけると磁化し、磁場の強さを増すと磁化の強さも増すが、磁場があまり強くなると磁化はもう増さなくなる。このとき磁化は飽和に達したという。このように、一定条件(たとえば温度一定)のもとで、ある量Aを増加させるのに伴って他の量Bが増加する場合に、Aを増してもBがそれ以上増さなくなったとき飽和の状態になったといい、一つの平衡状態とみなされる。
 AとともにBも増加している状態は不飽和unsaturationであるという。湿度が100%の空気は水蒸気で飽和した状態であり、これと水とが接している境界面では、水から空気中へ飛び出していく(蒸発)分子の数と、逆に空気中から水に飛び込んでくる分子の数とがつり合っていると考えられる。不飽和蒸気の場合には、飛び出すほうが多いので全体として蒸発が進行する。砂糖が水に溶けるのも同様である。磁性体の場合は、鉄やニッケルの原子が小さな磁石であり、それの方向が乱雑であると全体として磁化がゼロであるが、ある程度そろうと磁化が現れる。しかし完全にそろってしまうと飽和磁化になり、それ以上に強い磁化は生じえない。
 すこし変わった例は炭素の化合結合の飽和である。炭素原子は「結合手」を4本もっているようにふるまう。その4本を全部使って他の原子と結合しているCH4などを飽和化合物といい、そうでなくエチレンやアセチレンのように二重結合や三重結合をもつときには、不飽和化合物という。[小出昭一郎]

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