ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ソン・サン」の意味・わかりやすい解説
ソン・サン
Son Sann
[没]2000.12.19. パリ
カンボジアの政治家。フランスで教育を受け,帰国後植民地当局の役人となる。カンボジアが 1953年にフランスから完全独立を果したあとは,シアヌークのもとで 54~68年に国立銀行総裁,1967年に首相などの要職を占めたが,70年にロン・ノルによるクーデターで一時フランスへ移住。 79年にプノンペン政府 (カンプチア人民共和国) が成立するとクメール人民民族解放戦線を結成し,中国の支援を受けてタイとの国境付近でゲリラ戦を開始した。 82年には反ベトナム3派連合 (民主カンプチア連合政府) の首相となったが,連合政権のため操縦に苦しんだ。 91~93年カンボジア最高国民評議会 SNCメンバー。 1992年党名を仏教自由民主党に変更。 93年6~10月制憲議会議長をつとめ,新憲法制定に尽力した。 95年に党内抗争で党を除名されたあと,98年3月に,同年7月の総選挙に向けてソン・サン党を結成した。
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