改訂新版 世界大百科事典 「ダンゴギク」の意味・わかりやすい解説
ダンゴギク
sneezeweed
sneezewort
Helenium autumnale L.
キク科の多年草。北アメリカ産で,切花として多く栽培されるが,園芸品種が多い。茎は直立し,高性種は1.5m以上となるが,ナヌムプラエコクスvar.nanumpraecox Hort.やプミルムvar.pumilum Hort.などの矮性(わいせい)種は30~50cmと丈が低い。径3~5cmの一重咲頭状花を散房状に数多く咲かせる。花期は通常8~10月であるが,四季咲種もある。花色は原種は黄色であるが,改良品種には黄褐色,栗赤色,黄に赤褐色の模様入りのものなどもある。別種のヘレニウム・ヌディフロルムH.nudiflorum Nutt.には,暗紫色花の品種もある。葉は披針形で互生し,株は叢生(そうせい)して茂る。高性種はもっぱら切花用として栽培されるが,矮性種は花壇や鉢植えによい。性質は強く,耐寒性に富み,日当りさえよければ土質を選ばずによく育つ。繁殖は春または秋に株分けを行い,同時に定植をするが,あまり肥培すると倒れやすい。実生繁殖することもある。
執筆者:柳 宗民
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報