ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チェルノーフ」の意味・わかりやすい解説
チェルノーフ
Chernov, Victor Mikhailovich
[没]1952.4.15. ニューヨーク
ロシアの革命家。社会革命党の主要な指導者の一人。 1893年から革命運動に従事し,1902年の社会革命党の創立に参画,同党の機関誌『革命のロシア』の編集者をつとめた。第1次世界大戦中の 15年,スイスで開かれたツィンマーワルト会議ではドイツとの戦争を「帝国主義戦争」であるとした党内左派の「敗戦主義者」の決議案を支持したが,17年の二月革命後ロシアに戻ると,一転して自国の擁護者となり,機関誌『デーロ・ナローダ』によって党内左派やボルシェビキに反対した。 17年の5,7,8月に組織された臨時連合政府では農林相として,急進的な農業改革を押えた。しかし,無政府主義的農民により農地を領主から没収する運動が起ると,これに抗しきれず同年9月に辞任。以後,内戦期には反革命にくみし,20年にはロシアを去ってフランスへ渡り,パリで著述に専念した。第2次世界大戦以後はアメリカに在住し,そこで反共産主義活動に従事した。
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