チャイヤー(その他表記)Chaiya

デジタル大辞泉 「チャイヤー」の意味・読み・例文・類語

チャイヤー(Chaiya)

タイ南部、マレー半島の町。大乗仏教系の寺院ワットプラボーロマタートチャイヤーに、シュリービジャヤ様式の仏塔が残っている。7世紀から8世紀頃、マラッカ海峡交易で栄えたシュリービジャヤ王国の都があったという説がある。

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改訂新版 世界大百科事典 「チャイヤー」の意味・わかりやすい解説

チャイヤー
Chaiya

タイ南部,マレー半島中北部の町。かつてナコーンシータマラート(チャイヤーの南東140km)出土と伝えられてきた碑文リゴール碑文)が,実はチャイヤーより出たものとされて注目された。この碑文は775年のもので,その中にスリウィジャヤと称する王国名が含まれていた。この王国は唐代の漢籍史料が伝える室利仏逝国を指すと考えられ,チャイヤーはスリウィジャヤ王国の都の跡であろうと,おもにタイの学者によって主張され,さらに唐代の仏教僧義浄が留学したのもこのチャイヤーではないかと推定されている。この地にはワット・プラ・ボロム・タート寺,ワット・ケオ寺などの古跡が残り,また青銅製の観音像(8~9世紀)が発見され,多くの砂岩製仏陀像も残存する。
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