タイ南部,マレー半島中北部の町。かつてナコーンシータマラート(チャイヤーの南東140km)出土と伝えられてきた碑文(リゴール碑文)が,実はチャイヤーより出たものとされて注目された。この碑文は775年のもので,その中にスリウィジャヤと称する王国名が含まれていた。この王国は唐代の漢籍史料が伝える室利仏逝国を指すと考えられ,チャイヤーはスリウィジャヤ王国の都の跡であろうと,おもにタイの学者によって主張され,さらに唐代の仏教僧義浄が留学したのもこのチャイヤーではないかと推定されている。この地にはワット・プラ・ボロム・タート寺,ワット・ケオ寺などの古跡が残り,また青銅製の観音像(8~9世紀)が発見され,多くの砂岩製仏陀像も残存する。
執筆者:伊東 照司
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