精選版 日本国語大辞典 「チューノム」の意味・読み・例文・類語 チュー‐ノム 〘 名詞 〙 ( [ベトナム語] chũ' nôm ) ベトナム語を表記するために漢字の要素を独特に組み合わせて作った文字。一四世紀から数世紀間盛んに用いられたが、現在はすたれた。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チューノム」の意味・わかりやすい解説 チューノム(字喃)チューノムChữ nôm 漢字を利用してつくられたベトナム文字。「話しことばの文字」の意。14世紀頃から用いられ,当時の公用文字が漢字(チューニョー〈字儒〉と呼ばれた)だったため,民衆文字,俗字として使用された。大部分は漢字の形声と会意の造字法に基づいてつくられ,漢字の意味とは関係なくベトナム語の音を写すために字形をかりる仮借も行なわれた。17世紀以降,ヨーロッパの宣教師らにより,ベトナム語に合わせたローマ字書きクォク・グー quốc-ngữ(「国語」の意)が考案され,20世紀初頭に公式の表記となるとともに,チューノムは使われなくなっていった。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by