ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テイレシアスの乳房」の意味・わかりやすい解説 テイレシアスの乳房テイレシアスのちぶさLes Mamelles de Tirésias フランスの作家 G.アポリネールの戯曲。2幕 16場。 1917年初演。男から女に変ったテイレシアスの乳房が風船になって爆発したり,女になったその夫が出産する筋で,パントマイムなどの比喩を用いてアポリネールのいう「人口補給」の問題を描いた作品。シュルレアリスムのドラマと銘打たれており,A.ジャリの『ユビュ王』と並ぶシュルレアリスム演劇の代表作とされる。ロマン主義演劇や自然主義演劇への反発として書かれ,グロテスク・ボードビルと呼ばれる大衆演劇の手法が用いられている。序文に述べられた思想は,1950年代の前衛演劇の潮流のなかで再評価を受けた。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by