テッケ(その他表記)tekke

改訂新版 世界大百科事典 「テッケ」の意味・わかりやすい解説

テッケ
tekke

トルコ語スーフィー道場を指す。オスマン帝国時代にはイスタンブールアナトリア各地多くのテッケがつくられ,ベクターシュ教団メウレウィー教団などトルコ系の教団宗教活動舞台となった。この施設にはスーフィーが集団で住み,規則に定められた生活を送った。またオスマン帝国時代に,この施設はシリアエジプトなどにも広まった。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テッケ」の意味・わかりやすい解説

テッケ
Tekke

イスラム教の神秘主義諸教団員たちの集会所,道場をいう。トルコではトルコ革命過程で 1925年にこれら集会所の大部分が閉鎖された。

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世界大百科事典(旧版)内のテッケの言及

【イスラム美術】より

…(2)マドラサ ウラマー育成の高等教育施設で,構造としては,中庭に面した各辺の中央に,教場や礼拝場として使われるイーワーンを設け,その間に階上・階下ともに学生が起居する個室が配置される。(3)修道場(リバートribāṭ,テッケtekke,ハーンカーkhānqā,ザーウィヤzāwiya) 呼称はさまざまであるが,いずれもスーフィー(神秘主義者)が称名などの修行を行う修道場のことで,リバートは,元来は国境地帯につくられた砦をさした。建築的には,マドラサや下記のキャラバンサライと同様な構成をとる。…

【イスラム美術】より

…(2)マドラサ ウラマー育成の高等教育施設で,構造としては,中庭に面した各辺の中央に,教場や礼拝場として使われるイーワーンを設け,その間に階上・階下ともに学生が起居する個室が配置される。(3)修道場(リバートribāṭ,テッケtekke,ハーンカーkhānqā,ザーウィヤzāwiya) 呼称はさまざまであるが,いずれもスーフィー(神秘主義者)が称名などの修行を行う修道場のことで,リバートは,元来は国境地帯につくられた砦をさした。建築的には,マドラサや下記のキャラバンサライと同様な構成をとる。…

【タリーカ】より

…イスラム世界の中心部のエジプトでも13世紀ころから15世紀ころにかけて,シャージリー教団,アフマディー教団などが有力となった。都市をはじめ地方の町や村にも,スーフィーや教団の集団的修行のためのザーウィヤ,テッケハーンカーリバートなどと呼ばれる修道場がさかんにつくられた。15世紀ころから18世紀ころにかけてがタリーカの活動の最盛期であり,タリーカの創立者であるスーフィーの聖者に対する民衆の崇拝が一段と進み,タリーカと民衆宗教との結合が進んだ。…

※「テッケ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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