ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ディブ」の意味・わかりやすい解説
ディブ
Dib, Mohammed
[没]2003.5.2. フランス,ラセルサンクルー
アルジェリアの作家,詩人。代表作は第2次世界大戦前のアルジェリアの農民や労働者の実像を浮き彫りにした初期の三部作『大いなる家』La Grande Maison(1952),『類焼者』L'lncendie(1954),『織物業』Le Métier à tisser(1957)。15歳で詩作を始めた。第2次世界大戦中はアルジェリア大学で文学を学び,戦後はじゅうたんのデザイナー,ジャーナリストなどを経て,第1作『大いなる家』を上梓した。その後もフランス植民地政府の弾圧や独立戦争とその影響,独立後の新しいアルジェリアをテーマにした作品を次々に発表。1959年に植民地政権によって国外に追放され,のちに南フランスに落ち着いた。1994年,アカデミー・フランセーズの最も栄誉ある文学賞を獲得した。(→アルジェリア問題)
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