ディーゼル排出ガス公害(読み)ディーゼルはいしゅつガスこうがい

百科事典マイペディア 「ディーゼル排出ガス公害」の意味・わかりやすい解説

ディーゼル排出ガス公害【ディーゼルはいしゅつガスこうがい】

ディーゼルカー走行によって排出される窒素酸化物とディーゼル微粒子による大気汚染。ディーゼルカーは,燃料である軽油が,ガソリンと比べて30%以上も安価で,大きな馬力が出るなどの理由から,1973年の石油危機以後急増した。しかし,馬力の大きな直接噴射式の超大型トラックの場合,排出される窒素酸化物(NO(/x))はガソリン乗用車30台分と言われ,大都市とその周辺では,二酸化窒素環境基準を超過する区域が拡大した。また,ベンツピレンなど数種の発癌物質を含み喘息花粉症の増加にかかわりがあるとみられるディーゼル排気微粒子PM)も排出されるため,窒素酸化物とあわせて問題となっている。1992年の〈自動車排出窒素酸化物総量削限特別措置法〉(自動車NO(/x)法)や2001年の改正〈自動車NO(/x)・PM法〉で規制されてきたが,2003年10月から東京・埼玉・千葉・神奈川の1都3県は条例で,PMの排出基準を満たさないディーゼルカーの走行を禁止した。→自動車排出ガス規制
→関連項目ディーゼルエンジン

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